Tuesday, January 04, 2005

戸田禎祐  1997 日本美術の見方 角川書店

東大文学部美術史ゼミのテキストとしても使われたもの。
I先生の後期の日本美術史のテキスト予習。

目次
1 日本美術における中国の影響
 宋元画の影響
 唐絵と大和絵
 装飾性と工芸性
 円光の表現
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 中国の美術史研究家は中国の美術にしか興味がないようだが、東アジア全体での比較が重要な意味を持つことも多いのだ、というような話。
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2 日本美術における日本的なもの
 宗達
 界画 信貴山縁起絵巻
 琳派 草花図
 日本的な絵画鑑賞の成立 牧ケイ「露山図」→切断
 東アジア絵画史の展望 日本:観美(視覚的美)中国:真(リアリズム)
ギリシアのヌードと中国の山水画の成立は世界の美術の歴史の奇跡といえる現象

3 水墨画における中国と日本
 『宣和画譜』→日本絵画は、絵が綺麗で見た目の美しさをとろうとしている、真(リアリティー)はないと評。
 中国では唐中期に水墨画(色彩を捨て、トーンのリアリティへ)が起こり、元代に具象画が起こる。
 日本は南宋の山水画(暗示的)の一部分を受け入れ、水墨の本質=巨大なイリュージョン を拒否

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