岡部牧夫 2002 海を渡った日本人 山川出版社
日本史リブレット
目次移民から見る近現代の日本社会
1)海を渡った日本人
移民先の類型によって分ける
(1)独立の主権国家やその自治領・・アメリカ、ブラジル、カナダ、ニュージーランド
(2)独立主権国家の植民地・勢力圏・・ハワイ、フィリピン、マラヤ、シンガポール、東インド
(3)日本自身が植民地・勢力圏としているところ・・台湾、朝鮮、関東州、満州、樺太、南洋諸島
1では日本人は劣位に、3では優位、2は中間的。
移民の出身地は広島、山口、熊本、福岡、沖縄など中国九州が多い。
移住の動機・要因は農民層の分解=農家の副業化、別業化→社会的流動性が大 など、社会的経済的な複合要因
2)近現代の日本の移民
移民史の時代区分
(第1期)〜1884まで 端緒的移民期
元年者(ハワイ)若松コロニー(カリフォルニア)苦学生の定住(桑港)
(第2期)1885 -1904 移民活動成立期
農村分解→ハワイ出稼ぎ 桑港へは、苦学生・亡命民権運動家も 移民先の多様化
(第3期)1905 -1924 移民活動の社会化
日本の勢力拡大(アジア)、北米で日本人排斥の動き 1924新移民法以降移民先は南米へ
(第4期)1925 -1945 移民活動の国策化と戦時化
ブラジル移民最盛期(国策化)満州農業移民
3)職業と個人史
農業・単純労働が中心、のちに技術職・専門職など都市雑業の経営主にも
からゆきさん(娼婦)も
芳賀武 紐育ラプソディ
カール・ヨネダ がんばって 在米日本人労働者の歴史
画家:小圃千浦 清水登之 野田英夫
彫刻家:川村吾蔵 イサム・ノグチ
牧野金三郎 布哇報知 創刊
岩崎治郎吉・田鶴子 (ハワイ)
渡辺儀平・トミ (ブラジル)
半田知雄 画家
太田恭三郎 ダバオの父
西村竹四郎 シンガポール
4)地域・民族・国際問題
初期には移民論も民間中心。労働移民は周旋人や移民会社によって送られたが、苦学生は日本力行会(島貫兵太夫)渡米協会(片山潜)を通じて渡米
永田稠(力行会2代目会長)が長野県出身ということもあり、官民有力者がむすびついて全国一の満州移民送出県に
ハワイ北米での民族格差 北欧>ケルト・ユダヤ・南欧>東欧>アジア・黒人
黄禍論 ←日露戦争での日本の勝利
1906 SF学童隔離問題 1907 日米紳士協定・ルミュー協約(カナダ)
戦後の移民 1952 ブラジル移民 をはじめとし、1956-1961までが最盛期
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