Wednesday, July 28, 2004

痛いじゃない

Shall we ダンス ? に「痛いじゃないの」というセリフが出てくる。
「痛いじゃないの」と「痛いのじゃないか」「痛いのじゃない」はどう違うか、という質問。

1)痛いじゃない(の)=痛いではないか=(あなたの行為によって)(私が)痛い(という事態になった)ではないか、(どうしてくれるんだ)
2)痛いのじゃないか=(そんなことをすると)痛いのではないか=疑問文
3)痛いのじゃない=(彼は・私は)痛いのではない(痒いのだ)=否定文

と説明したものの、「N+ではない」(名詞述語文)との対応を考えると

4)田中君じゃない(の)=(あなたは)田中君ではないか=(あなたは)(まさしく)田中君だ
5)田中君じゃない=(彼は・それをしたひとは)田中君ではない

2)は形式名詞「の」があるが、「Nじゃない」型の 4)に対応しない。(3は5に対応)
これが説明できない。
そこで、別の説明。

a イ形容詞の否定形は「痛くない」
b イ形容詞+ではないか /イ形容詞+のではないか/ イ形容詞+のでない 
 の形は
 「Sが+イ形容詞=V」ではないか・・・SがV
 「Sが+イ形容詞=V」のではないか・・・SがVか?
 「Sが+イ形容詞=V」のではない・・・SがVでない
 の(Sのない)かたち。

「痛い」の場合、
a 痛くない
b 痛いではないか (S=自分 私は痛い!)あい手のせいで痛いと、非難
  痛いのではないか (S=? S=自分 なら仮定 S=他者 なら推量)
  痛いのではない (S=? 「痛い」と違う「痒い」など別の形容詞がすぐあとにつづくことを示唆)

a のイ形容詞否定形が完全にマスターできていないと、混乱する。

 日本人が「きれいくない」と言っていたりすると、さらに混乱。

 ナ形容詞は 語幹+ではない(じゃない) で否定形を作ることからくる混同。
と説明してみる。
これでわかるかな?

2 Comments:

Blogger amo said...

This comment has been removed by a blog administrator.

12:15 AM  
Blogger amo said...

すいません。
外国語として日本語を勉強されている方かと思って
大変的外れな書き込みをしてしまったので
削除しました。

7:22 AM  

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